「ITと食で『豊かな一日』をつくる」というビジョンを掲げ、馬刺しを中心に、あか牛や九州の特産品、ペットフードの企画・通信販売を行っている「利他フーズ」。2012年の創業時には、わずか2人だった社員が、現在は12人と大きく成長しました。背景には、インターネットの普及と、ライフスタイルの多様化に伴う食生活の急速な変化があります。食品会社というと、作業着姿でマスクや帽子を着用してクリーンルームで働くというイメージですが、同社の業務の大半はオフィスで行っています。創業者で同社共同代表である倉崎好太郎さんの「畳1枚とパソコンがあればできる」という言葉通り、Webマーケティングを強みに多様化するニーズを的確に捉えて、生産・加工・流通・販売の仕組みを構築し、九州の食文化を全国に発信し続けています。提携牧場を持つことで商品の安定供給を確立している馬刺しの通信販売「熊本馬刺ドットコム」、馬肉を使用したペットフードの通信販売「健康いぬ生活」などのほか、BtoB専用サイトも運営。現在まで、延べ13万人以上の顧客と取引を行っています。
「お客様のことを思い、豊かな一日を送るための美味しく・健康的な、本当に良い食をITと企画力で広めることが私たちの役割」と共同代表の猪本真也さん。同社が重視しているのが、マーケット分析や顧客の声を活かした商品開発と、Webマーケティングのノウハウを駆使したダイナミックな販売スタイル。「変化が激しい業界だからこそ、スピード感と大胆な挑戦が求められます。何でもインターネットで購入できる時代の中で、唯一変わらないものは『答えはお客様の中にある』という真理」と猪本代表。顧客の顔を見ることが少ないWeb業界に身を置くと、疎かになりがちな「相手を思う心」。同社では、たった一人の顧客のために、ニーズと本質の追求に余念がありません。