同社の塗料研究・開発に関心を寄せていた本渡商工会議所から本制度の案内があり、2014年にサブ・リーディング育成企業、2018年にリーディング育成企業の認定を受けました。現在のところ支援メニューの利用はありませんが、他の事業で支援を受ける際などに、認定企業であることが大きなアピールになっていると感じています。

同社の開発した新塗料は、販売に際して施工方法のレクチャーもセットで実施しているため、販路を拡大するには人も時間も必要です。今後はこうした課題へのサポートが受けられればと考えています。また、県産業技術センターからの支援を受けることが多く、既存の商品や工法のブラッシュアップ、商品展開のヒントを得ています。

同社では、リーディング企業認定の条件である「企業の付加価値額10億円到達」をマイルストーンに据え、単年度業績の進捗度を測定しながら、事業方針を設定しています。本制度の認定を、会社を大きくする一つのチャンスと捉えており、「目標に向け社員一丸となって努力することで成長につなげたい」と考えています。

今後はAIなどの普及により、事業の効率化がさらに進むことが予想されますが、経営の核はあくまで「人」。「人材なくして企業の発展なし」という考えの下、個々の成長を促しながら「人材」を「人財」に高めていくことを重要視しています。今後、本制度の認知度が高まることで、認定企業に対する求職者や県内企業の評価がよりプラスに変わっていくことを期待しています。

「郷土・天草を愛し、インフラの保全と持続的雇用で地域振興に貢献する」「従業員の生活の安定・向上を図ることを目指す」を企業理念としている同社。その実現のための重要な通過点であるリーディング企業認定に向け、全力で取り組みたいと考えています。

現在、新開発塗料「クサデナーズ」や塗布型防水工法「ブリッジガード」は大手企業による試験施工が進められており、大口契約による販路拡大が期待されます。今後は自社のナノ化技術を飲料水や調味料などの分野にも応用しながら、塗料事業を柱にした企業への成長を目指しています。