

1966年の創業から、実験動物および生物を用いたバイオテクノロジーに関する事業を行ってきた「アーク・リソース株式会社」。抗体生産依頼の受託数、マウス・ラットの生殖工学技術で国内トップクラスを誇る、日本有数のバイオテクノロジー企業です。
同社の事業の柱の一つが「抗体事業」。臨床検査薬(体外診断用医薬品)の最重要原料である抗体の受託作製を行っています。例えば、病院で癌やインフルエンザ等の感染症などを診断するための検査薬もその一つです。ウサギやマウス、ラットをはじめ、数種類の抗原を採取できるアルパカなどを抗体として利用し、地道に開発に取り組んできました。もう一つの柱は「LAS(ラボラトリー・アニマル・サイエンス)事業」。製薬会社や大学などの研究機関において新薬開発の基礎研究に利用されるマウスやラットの凍結卵や培養液を製造・販売しています。また、自社製品の開発にも力を入れ、2016年には茨城県に「かすみがうら分室」を開設しました。
景気の変動を受けにくいニッチな市場で、長年にわたり技術力向上に努めてきた同社。その地道な努力が認められ、2010年には「第3回くまもとバイオビジネス大賞」を受賞、2012年に「熊本市ものづくり大賞」の認定を受けました。さらに、2014年に本制度でリーディング育成企業に認定。そうした実績が売上増にもつながっています。同社のコンセプトは「自然界のふしぎリソースをビジネスシーズに!」。生物を資源と考え、生物の持つ可能性の解明・有効利用することで、社会貢献を図ります。